ローンで車を購入し、支払っている途中で車を買い替えたいと考える人は少なくありません。特に長期ローンとなると、数年乗り続けてから新型が出た、ライフスタイルが変わって必要な大きさの車が変わった、など買い替えのきっかけは突然やってくるものです。
まだ支払いを続けている段階で買い替えを検討する場合は、所有権が誰にあるかによって買い替え可能かどうかが決まります。ここでは、ローンが残っていても買い替えをする方法やおすすめのタイミング、買い替えの流れ、買い替えの注意点や高く売るコツを詳しく見ていきましょう。
ローンが残っている車の買い替えはできる?
ローンが残っている車を買い替える際、重要なのは「所有車が自分であるかどうか」です。所有者が自分であれば、自分の好きなタイミングでいつでも買い替えができます。一方で所有者が自分ではない場合は、所有者を自分にする手続きをしてから買い替えをしなくてはなりません。
まずは、所有者が自分か自分以外なのかをチェックし、買い替えできるかどうかをチェックしてみましょう。
- 車の所有者が自分なら買い替え可能
- 車の所有者が自分以外なら勝手に売却できない
以上の2つを詳しく解説します。
車の所有者が自分なら買い替え可能
車の所有者が自分であるケースは、現金一括で購入している場合と、金融機関ローンを利用している場合のみです。所有者は車を自由に扱える権利を持っているため、金融機関ローンを支払っている途中でも買い替えはできます。車検証をチェックして、所有者が自分であるかどうかをチェックしてみましょう。
ただし、買い替えをしたらローンがなくなるわけではなく、支払いは続きます。場合によっては一括返済を求められる可能性もあるでしょう。
車の所有者が自分以外なら勝手に売却できない
車の所有者が自分以外のローンは、ディーラーローンと呼ばれるローンの場合です。車の所有者は、ディーラーもしくは信販会社になっています。あくまで「使用者」としての立場しかないため、所有者の許可なく自由に車を買い替えることは許されません。
勝手に売却をしようとしてもできないため、所有者にきちんと話をして理解を得たうえで買い替えをしましょう。所有者が自分以外の場合は、ローンを完済した後に所有権の解除・名義変更手続きなどが必要です。
ローンが残っている車を買い替える方法
ローンが残っている車を買い替える方法は、主に3つです。
- 残りのローンを一括で完済する
- 車の売却金でローンを完済する
- オーバーローンで車を買い替える
以上の3つの方法なら、ローンを支払っていても買い替えができるでしょう。ただし、どの方法も金銭的な負担が大きい方法です。まずは、生活に支障をきたさないかを考えたうえで、より自分が利用しやすい方法をチェックしましょう。
残りのローンを一括で完済する
ローンは、支払い途中でも残りを一括で返済してしまえば、契約解除が可能です。残債を一括返済できるまとまったお金は必要ですが、新たに乗る車のローンを支払い始める前に精算できるでしょう。いわゆる繰り上げ一括返済になるため、金利の支払い額も減らせるでしょう。
車の所有者が自分ではなかった場合は、完済後に名義を変えれば自由に売却も買い替えもできます。貯金があって支払いに使える余裕がある、一括で返済しても生活には支障をきたさない人は、残りの一括返済がおすすめです。
車の売却金でローンを完済する
ローンが残っている車を売却して、その利益でローンを完済する方法です。車は走行距離や年式、その他オプションや状態によって買い取ってもらえる金額は異なります。人気車種であれば、それほど値が落ちることなく高く買い取ってもらえる可能性はありますが、汚れや傷が目立つ、修復歴がある、古い・結構な距離を走っているなどのマイナスになる車だと、売却したお金で完済するのは難しいでしょう。
高く売れれば売却したお金でローンを返済できますが、ローン残債よりも安く売れてしまうと、差額は自己負担で支払わなくてはなりません。一括返済する場合と同様に、ある程度貯金があって支払いに使っても問題ないお金を用意しておく必要があります。
オーバーローンで車を買い替える
オーバーローンは、支払い最中の車のローンを、買い替える車のローンに上乗せすることです。ローンをすでに組んでいる状態で追加ローンを申請することになり、借り入れる金額も多くなるため、審査に通過できる確率は低くなるでしょう。
また、審査に通過できたとしても、その後の支払いが増えることも考えておかなくてはいけません。2つのローンを合わせた金額を支払っていけるかどうかを踏まえ、オーバーローンでの買い替えを検討しましょう。
ローンが残っている車を買い替えるおすすめのタイミング
ローンが残っている車を買い替えるおすすめのタイミングは、以下の通りです。
- ライフステージが変化する
- 車の価値が大きく下がる可能性がある
- 走行距離10万キロを控えている
- 車検がもう少しで切れる
ライフステージの変化で車以外に必要とする出費が増えるときは、車の維持費を抑えるためにも燃費の良い車・維持費がかかりにくい車に買い替えるべきタイミングです。また、車の価値が下がる可能性のある、最新モデルが販売される・似た性能を持つ車が登場するタイミングも買い替えに適しています。
さらに、買い替えを意識すべきタイミングが「走行距離が10万キロを超えそう」「車検がもう少しで切れる」タイミングです。車は走行距離10万キロを超えると、価値が大きく下がります。価値が下がる前に売却し、買い替えを検討しましょう。
また、購入してから年数が経過し、車検で消耗品の交換にかかる費用が高額になりそうなら、買い替えがおすすめです。
ローンが残っている車を買い替える流れ
ローンが残っている車を買い替える流れは、以下の通りです。
- 車の所有者が自分であるか確認する
- 自動車売買契約書の内容を確認
- ローン残債と車の買取額を比較する
- 次のローンを決める
- 必要書類を用意する
- 陸運局で所有権を解除・契約する
- 保険対象の車を変更する
流れを順に詳しく見ていきましょう。
車の所有者が自分であるか確認する
まずは、車の所有者が自分であるかどうかを確認しましょう。所有者が記載された欄に、自分の名前が書かれていれば、所有者は自分です。一方で車を購入したディーラーやローンを契約した信販会社の名前が書かれている場合は、所有者が自分ではありません。ローンを返済するまでは、所有者の変更は難しいでしょう。
車の所有者が誰であるかは、車検証でチェックできます。車検証の中段に「所有者の氏名又は名称」と書かれている欄で所有者を判断しましょう。使用者に自分の名前を確認して所有権があると勘違いしてしまう人もいるのですが、所有者と使用者は立場が異なります。
使用者はあくまで車を使用する人であり、所有者から借りている状態です。所有者が自分の車しか売却ができないため、まずはローン完済後に名義人を自分に変更する必要があります。
自動車売買契約書の内容を確認
自動車売買契約書には、売買契約金額や車両の情報・引き渡し日・支払日・契約解除条項・売買契約者の氏名または名称などが記されています。自動車売買契約書での所有者が自分であっても、契約書の中に「所有権の留保」が記載されている場合、ローン返済中は車の売却ができません。
所有権の留保とは、売主が代金を担保するために、完済までは所有権を売主が持つことを意味しています。ローンの返済が滞ったときの担保になっている状態です。代金の支払いを終えるまでは所有権の留保によって、自動車の売却や買い替えはできません。解除のために、ローンを完済する必要があります。
ローン残債と車の買取額を比較する
ローンを完済してからの売却となりますが、高く売れる可能性のある車であれば、売却したお金でローンが完済できる可能性もあります。まずは車がいくらで売れるか、査定をしてもらいましょう。
査定の結果、残りのローンよりも高く売却できれば、売却したお金でローンが返済できます。しかし、査定額が低くローンを完済できるお金を満たしていない場合は、残りのお金を自分で用意する必要があるでしょう。いくらで売れるかがわかれば、いくらお金を用意すべきかがわかり、売却までの計画が立てやすいです。
次のローンを決める
買い替えをする新しい車も再度ローンを組んで購入する場合、新たなローン契約を結びます。数年経過していると、ローンの内容も変化している可能性が高いです。
金利が高くなっている、利用条件が厳しくなっているなど、前よりも良い変更が発生していればいいですが、反対に悪い変更が発生しているかもしれません。前と同じ金融機関・ローン会社にこだわらず、契約時に利用できる他のローンにも目を向けてみましょう。前回より金利が安く、返済の負担も少ないローンが見つかるかもしれません。
また、オーバーローンを利用する際は、新たなローン契約をする際に「以前のローンの残債分も併せて借り入れしたい」と申告して手続きをしましょう。
必要書類を用意する
売却にあたり、車の所有権を解除するためには、書類の用意が必要です。あらかじめ必要なものをチェックして、早めに用意しておきましょう。書類は、自分で用意するものとローン会社に用意してもらうもの、2種類に分けて紹介します。
自分で用意するもの | ローン会社に用意してもらうもの |
・印鑑証明書(自分のもの) ・自動車税申告書 ・実印 ・車検証 ・申請書 ・手数料納付書 | ・印鑑証明書(ローン会社のもの) ・譲渡証明書 ・委任状 |
ローン会社の印鑑証明書と譲渡証明書、委任状はローン会社に用意してもらうものですが、その他は自分で用意します。必要書類をそろえるのに時間を要することがあるため、売却をしようと考えている段階から書類の有無をチェックし、すぐに売却できるように用意しておきましょう。
自分で用意する暇がない、書類をそろえるのが面倒と感じる人は、所有権解除を代行してもらいましょう。手間をかけることなく簡単に所有権解除が可能です。
陸運局で所有権を解除・契約する
用意した書類一式を持参し、所有権の解除をするために陸運局へ出向きます。陸運局では、所有権解除と同時に名義変更手続きが可能です。車の所有権解除をする場合は法定費用を支払う必要があります。金額としては、およそ1,000円です。
また、所有権解除は申請してから10日〜2週間程度はかかります。売却を検討し始めた段階から、所有権解除をする準備を早めにしておきましょう。陸運局で手続きができる時間帯は限られているため、仕事の都合でなかなか手続きができないときは、手続きを代行してくれる業者もあります。またディーラーにも代行を依頼可能です。
無事に自分名義の車となれば、売却をして新たな車を購入できるようになるでしょう。
保険対象の車を変更する
車を買い替えてから、保険対象となっている車を変更する手続きも忘れずに行いましょう。これは「車両入れ替え」と呼ばれる手続きです。自動車保険の契約は、人ではなく車両で契約しています。自分が契約した保険だからと、車両入れ替えをしないまま、新しい車を所有してから30日以上経過してしまうと、新たな車の補償は受けられません。
もしものときにとても大きな負担になってしまうため、保険対象の車を変更する必要があります。手続きは、車検証もしくはコピーを用意し、保険会社に買い替えをしたことを連絡するだけで完了します。所定の期間を超過する前に手続きを済ませましょう。
ローンが残っている車を買い替えるときの注意点
ローンが残っている車を買い替えるときは、注意点がいくつかあります。早く新しい車を手に入れたいと焦る気持ちもありますが、まずは落ち着いて、注意点を把握しておきましょう。
- 車ローン完済後は忘れずに名義変更をする
- 所有権解除の手続きを業者に任せる際は代行手数料に注意
- 所有権を解除してから買取の査定を受ける
それぞれ解説します。
車ローン完済後は忘れずに名義変更をする
車のローンを完済したら、忘れずに名義変更をしましょう。名義が自分の車かそうではないかによって、査定額にも差が出る可能性があります。査定額に差が出たら、次に購入する車のグレードを下げなくてはいけない、車種を変えなくてはいけないなどの問題が発生します。また、下記項目でも詳しく紹介しますが、査定額が低く見積もられてしまう恐れがあるでしょう。
名義は、ローンを完済したら自動で変わるわけではありません。所有者を変更する手続きを知らない人も多く、完済しても名義を変更しないままでいる人は少なくないでしょう。車ローン返済後は必要書類をそろえて、名義変更の手続きをしてください。
所有権解除の手続きを業者に任せる際は代行手数料に注意
所有権の解除手続きは、自分で陸運局に出向く方法以外に、業者に任せる方法もあります。陸運局は受付時間が限られており、早く手続きをしたいけれど仕事の都合でなかなか時間がとれない人もいるでしょう。所有権解除は、手続きをしてから最低でも10日はかかります。
自分で出向ける日がない、だいぶ先になる可能性が高い人は、業者に解除手続きを代行したほうがスムーズです。業者に所有権の解除手続きを依頼してみてください。ただし、業者に依頼すると解除手続きに必要な手数料とは別に代行手数料が発生します。業者によって費用が異なるため、いくらかかるのか事前に確認しておくことが大切です。
所有権を解除してから買取の査定を受ける
買取の査定は、できれば所有権の解除を終えてから受けることをおすすめします。買取業者は、所有権が解除されていない車だと判断すると、足元を見られる恐れがあるからです。
車の乗り換えを早くしたいのだろう、処分したい何らかの理由があるのだろう、と思われて査定額を安めに提示してくる可能性があります。そういう業者ばかりではありませんが、もしもの場合に備えて所有権を解除してから査定を受けましょう。
ローンを完済しても、解除手続きをしなければ所有権は変更されていないままです。完済しているのに、手続きをしていないと業者に足元を見られてしまう可能性があるため、早めの手続きがおすすめです。
ローンが残っている車を高く売るコツ
ローンが残っている車を高く売るコツは、まず査定前に車をキレイな状態にしておくことです。洗車をする、車内を清掃するなどして、見た目の良い状態にしておくだけで査定額が上がる可能性があります。
ただし注意しておきたいのが、傷やへこみなどを直す行為です。修理にお金をかけた割に査定額が思ったよりも上がらず、逆に損をしてしまう恐れがあります。乗るのに支障がない、見た目の問題もそれほど感じない程度の傷やへこみは、そのまま査定に出しましょう。
一方で傷やへこみが大きく、大幅な査定額ダウンにつながる恐れがある場合は事前に修理したほうが良い場合もあります。修理をした場合としなかった場合で査定額がどれほど変わるかをチェックしましょう。
自社ローンを使って車を購入するなら貴方にエールを…がおすすめ
以下の理由で車を購入したいと思っていても思うように車を購入できず困っているという方も多いのではないでしょうか。
- 携帯代やクレジットカードを滞納した過去がある
- ブラックリストに載っている
- 債務整理履歴がある
- まとまった頭金を用意できない
- 保証人を用意できない
そんな方は、「貴方にエールを…」で車を購入するのがおすすめです。貴方にエールを…では、車が必要なすべての方に車を買っていただける体制を整えています。金融ブラックの方や債務整理、自己破産歴がある方、他社自社ローンや低与信ローンに落ちた方でも買えます。そんな貴方にエールを…の強みは以下のとおりです。
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車が買えずに困っているという方は、ぜひ一度お気軽に貴方にエールを…にご連絡ください。お客様との信頼関係を大切にして安心のサービスをご提供させていただきます。
まとめ
ローン返済中でも、車の買い替えは可能です。しかし、所有権が自分でないと売却ができないため、まずはローンを完済してください。すでにローンを完済している場合でも、所有権の変更手続きが完了していなければ、名義がディーラーや信販会社のままになっています。所有者を確認し、変更できていない場合は変更してから査定を受けるのがおすすめです。
また、査定前に洗車をしたり車内を清掃したりしておくと、買い取り金額もアップする可能性があります。いずれにしても、買い替えは無理のない予算であることが大切です。買い替えの流れや注意点を踏まえ、慎重に検討しましょう。