車は私達の生活において大きな買い物の1つであり、安い中古車を購入する時でもローンを組んで購入するのが主流です。そして車購入のためにローンを組む際は、金利相場をしっかり見極めて購入する必要があります。
車の元金が同じであっても、金利が異なれば車の購入価格は大きく異なるので、金利相場の見極めは慎重にしなければなりません。そこでこの記事では、中古車ローンの金利相場やより金利を抑えるための方法を詳しく解説します。
この記事では他にも、銀行系のローンやディーラーローン、自社ローンなどローンごとの金利相場や金利の抑え方も解説します。金利が気になって中々車の購入に踏み切れない方は、ぜひ参考にしてみてください。
中古車ローンの金利相場の目安は1%〜10%
中古車ローンの金利相場の目安は、1%〜10%程度です。金利がいくらかかるかはローンの種類により異なります。主なローンの種類は以下のとおりです。
- 銀行系ローン
- ディーラーローン
- 自社ローン
中古車ローンの金利相場の目安は、1%〜10%程度になります。銀行系ローンは、銀行で組めるカーローンです。ローン審査は厳しめですが金利が最も低い点が特徴です。一方、ディーラーローンは車販売の正規店であるディーラーで組める中古車ローンをのことです。車の比較的審査に通りやすく、利用している方も多いです。借り入れ先によって金利は変動します。
自社ローンは中古車販売店が独自に取り組んでいるローンのことです。ローン審査時に信用情報を照会しないため、他社のローン審査に落ちた方も審査に通りやすいです。自社ローンは金利が0円ですが、ローン返済時に手数料がかかる点も留意しておきましょう。
中古車ローンの種類別の金利相場
中古車ローンの種類別の金利相場の目安は、以下のとおりです。
- 銀行系金利相場:1%〜10%
- ディーラーローンの金利相場:3%〜10%
- 自社ローンの金利相場:0%
利用する金利相場によって金利は異なるため確認が必要です。また、ローンの種類によりメリットやデメリットが異なります。ここからは、各金利相場のメリットやデメリット、総額支払い金額の目安を解説します。
銀行系金利相場の目安は1%〜10%
銀行系金利相場の目安は金融機関で異なりますが、目安は低くて1%、高くて10%です。マイカーローンのサービスを提供している銀行が多く、新車のみでなく中古車購入時に使用できます。
銀行のカーローンは他のローンと比べて低金利ですが、ローンの内容により審査が厳しくなったり手続きが難しくなったりする場合があります。手続きがかなり複雑な銀行もあるので注意してください。さらに、地方銀行の中には預金実績で金利が変化する銀行もあります。ローン審査をスムーズに受けるためにも、事前に確かめておきましょう。
メリット
銀行系ローンのメリットは、以下の3つです。
- ディーラーローンと比べると金利が安い
- Webで簡単に申し込みができる
- キャンペーンで金利が優遇される場合がある
銀行系ローン最大のメリットは、ディーラーローンと比べると金利が1%〜4%と低く、比較的安い金額で車を購入できる点です。ディーラーにより金利が優遇される場合もあります。銀行によりWebで簡単に申し込みできる場合もあります。カーローンを利用しやすい点も銀行系ローンのメリットです。
デメリット
一方、銀行系ローンのデメリットは、以下の3つです。
- 審査が厳しく時間がかかる
- 土日祝に手続きができない
- 審査で突然銀行に呼ばれる場合もある
銀行系ローンの金利は低めに設定されている一方、審査基準が厳しく、結果が出るまでに時間がかかるなどのデメリットがあります。さらに、安定した収入がないと審査に通りにくい場合があります。ローン審査を受けても、場合によってはローンが組めない場合もあるので気をつけましょう。
また、金融機関によっては、中古車購入後に金融機関を訪れて手続きをしなければなりません。金融機関は土日祝が休日なので、平日に手続きに行かなければならない点も銀行系ローンのデメリットだと言えるでしょう。
総額支払い金額の目安
金利2%と4%の場合、総額支払い金額の目安はどのようになるのでしょうか。下記の表に24回払いと36回払い、そして60回払いの月々の返済額や総返済額をまとめました。
金利2%の場合 | 金利4%の場合 | |||
月々返済額 | 総返済額 | 月々返済額 | 総返済額 | |
24回払い | 63,810円 | 1,531,440円 | 65,170円 | 1,563,288円 |
36回払い | 42,963円 | 1,546,668円 | 44,285円 | 1,594,260円 |
60回払い | 26,291円 | 1,577,460円 | 27,624円 | 1,657,440円 |
60回払いにした場合の月々返済額は、金利が2%なら26,291円です。金利が4%になると27,624円になるので、1,333円多く支払う必要があります。また、総返済額は金利2%の場合は1,577,460円で、4%の場合は1657,440円です。総返済額も金利4%の方が79,908円分多く払う必要があります。
ディーラーローンの金利相場は3%〜10%
金利相場は約3%ですが、高い場合は10%と高めの設定です。提携している信販会社から融資をもらい、車を担保に借入れします。ディーラーローンは他のローンと異なり、車の名義がディーラーのものになります。車の購入費用をディーラーに立て替えてもらっている状態になりますが、一括で返済できれば、所有者を自分名義に変更可能です。
また、購入手続きと一緒に購入でき、審査結果がすぐにわかるので、銀行系ローンのように審査に時間がかかることはありません。
メリット
ディーラーローンのメリットは、以下の3つです。
- 審査時間が短く、申し込んだ当日に結果がわかる
- 車両価格の割引や特典の提供もある
- 購入と同時にローンの手続きができる
ディーラーローン最大のメリットは、ローンの審査期間が短いことです。ディーラーによっては車の購入と同時に審査ができてかつ結果も当日にわかります。なお、別途銀行で手続きをする必要がないので、手続きに時間がかかりません。
他にも、ローンを組む時に車両価格の購入金額を割り引いてもらえる場合もあります。特典を得られることもあるため、事前に確かめておきましょう。
デメリット
ディーラーローンのデメリットは、以下の3つです。
- 金利が高い
- 最終的な支払い金額が高い
- 最大返済期間が短い
ディーラーローン最大のデメリットは、金利が高いことです。多くの銀行ローンは2%〜4%と低めですが、ディーラーローンは7%くらいに設定されている場合が多いです。比較的高く設定されているため、金利により支払う金額が多くなることもあります。
また、ディーラーローンの最大返済期間は、銀行のカーローンよりも短めです。金利の負担を軽減するために返済期間を短くすると、月々の返済額が多くなるため注意しましょう。
総額支払い金額の目安
金利7%で計算した総額支払い金額の目安を、以下の表にまとめました。24回払いと36回払い、そして60回払いの月々返済額や総返済額を比較してみてください。
月々返済額 | 総返済額 | |
24回払い | 67,158円 | 1,611,792円 |
36回払い | 46,315円 | 1,667,340円 |
60回払い | 29,701円 | 1,782,060円 |
※金額は税込表示です
金利が7%の場合、24回払いの場合は月々返済額が67,158円です。60回払いになると29,701円と、月々返済額に37,457円の差があります。また、総返済額になると24回払いの場合は1,611,792円に対し、60回払いの場合は1,782,060円です。170,268円の大きな差が生まれる点も理解しておきましょう。
自社ローンの金利相場は0%
自社ローンは販売店が独自の基準で審査するローンです。ローンと名前が付いていますが、実際はお客さまと販売店との直接分割払い契約になるので、金利は基本的に0%です。自社ローンの販売は、中古車を専門とした販売店が行っているので、新車購入に使用するには向いていません。
自社ローン尾デメリットは金利が低い代わりに、手数料は10%〜20%上乗せされて支払い総額が高くなる点です。通常のカーローンよりも割高になる可能性もあるので、自社ローンを利用する際は気をつけましょう。
メリット
自社ローンを利用するにあたってのメリットは、以下の3つです。
- 比較的審査に通りやすい
- 金利がかからない
- 手続きがスムーズ
自社ローンは他のローンよりも審査に通りやすく、独自の基準で審査をするので過去の債務などが問題になりません。そのため、他のローンと比較しても審査に通りやすいです。
また、販売店と直接支払いの契約をかわすので金利はかからず、手続きも簡単で利用しやすい点も特徴です。金利に支払額が左右されないので、月々返済額が一定で、ローンを返しやすいでしょう。
デメリット
逆に自社ローンのデメリットは、以下の3つです。
- 手数料が高い
- 購入できる車種は限定される
- 車の所有権を持てない
自社ローンは金利がかからないというメリットがある代わりに、手数料が10%〜20%上乗せになります。そのため、場合によっては他のローンより利息が割高になる場合があります。さらに購入できる車は中古車に限られていて、新車の購入はできません。
他にも自社ローンで車を購入する場合、支払いが完了するまで所有権が販売店のものになります。車を自由に売却ができない点も自社ローンのデメリットです。
総額支払い金額の目安
購入額に対する金利が15%の場合、月々の返済額と返済額がいくらになるのか、表にまとめました。
月々返済額 | 総返済額 | |
24回払い | 72,790円 | 1,745,496円 |
36回払い | 51,997円 | 1,871,892円 |
60回払い | 35,684円 | 2,141,040円 |
※金額は税込表示です
金利が15%の場合、月々返済額は24回払いの場合72,790円、60回払いは35,684円と、37,106円の差があります。総返済額に置き換えると、24回払いの場合は1,745,496円に対し、60回払いの場合は2,141,040円と395,544円の大きな差があります。
中古車ローンの金利を抑える5つの方法
中古車ローンの金利を抑えたい方には以下の方法がおすすめです。
- 複数社で見積もりを取り比較する
- 金利が下がる時期を狙う
- 金利を下げるキャンペーンを活用する
- 手数料の有無や金額を確認する
- 最高金利を確認する
これら5つの方法を、以下で詳しく解説します。
複数社で見積もりを取り比較する
同じ車種であっても、会社によって金利は大きく異なります。複数社で見積もりを取って金利を比較するようにしましょう。複数の会社から見積もりを貰えば、より安いローンはどれなのかを簡単に比較できます。
会社によっては高めの金利を提示していますが、実際に交渉すると金利を低くしてくれる場合もあります。会社ごとの金利を比較したサイトも多いので、利用すると簡単に比較できて便利です。金利で損をしないためにも、複数の会社をじっくり比較して慎重に決めましょう。
金利が下がる時期を狙う
少しでも金利を浮かせたいと思ったら、金利が下がる時期を狙って購入するのがおすすめです。金利が下がる時期を狙うと、金利の負担を軽くできます。金利が下がる時期は、2月〜3月の決算期に近い時期と9月です。銀行系ローンと同程度まで金利が下がる場合もあるため、確認してから申し込みましょう。
金利が下がる時期を狙えば、他の季節よりかなり低い金利で契約できる可能性があります。乗り換えの場合、2〜3月に車を売却すると、次の年の自動車税や軽自動車税を支払う必要がありません。4月1日現在に自動車を保有していると税金を支払う必要性が出てくるため、注意してください。金利や税金の負担を軽くしたい方は、2〜3月にローン審査を受けましょう。
金利を下げるキャンペーン
ディーラーや中古車店によっては、期間限定または地域限定で金利が下げたい方におすすめのキャンペーンを実施している場合もあります。お得になるイベントを積極的に利用すると、車購入時の返済金額を安くできる可能性があります。タイミングにより実施していない場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
また、キャンペーンを適用すると、ドライブレコーダーのプレゼントや数万円のキャッシュバックも受けられる場合もあります。金利が変わったりサービス内容が異なったりなど、時期により内容が異なる場合が多いです。少しでも金利を下げたい方は、利用できるものがあるかどうかを確認してから申し込むようにしてください。
手数料の有無や金額を確認する
中古車ローンを契約する時は、車両代金以外に事務手数料の有無または金額を必ず確認するようにしましょう。金利ばかりを意識して手数料の価格を見落としてしまうと、結果的に損をしてしまう可能性もあります。
手数料はディーラーや中古車店によって大きく異なるので、複数の会社でしっかり見積もりを取って、金利や手数料の違いを明確に理解しておきましょう。ディーラーによっては、金利が安くても手数料が高い場合もあります。少しでも安く車を購入できるように、手数料の金額は必ず確かめましょう。
最高金利を確認する
商品によっては金利に幅があるので、最高金利は必ず確認するようにしましょう。最低金利ばかり確かめていると、返済額が総額より高くなる可能性があるので、必ず確認するようにしてください。
この他に、数種類の金利から適用される場合もあります。最低金利が適用されれば安くなりますが、最高金額が適用されてしまうと高くなって、大幅な損をする可能性もあるので注意してください。損をしないためにも、自分が使いたいローンがどんな仕組みになっているかを必ず確認しておきましょう。
中古車ローンの金利に関する注意点
中古車をローンで購入する際は、次の点に注意しましょう。
- ローン審査に通りやすいか
- 金利は何%か
- 頭金の支払いは必要か
- ボーナス返済に対応しているか
- 保証人や保証料は必要か
- 対応している支払い方法の種類
上記の項目を確認しておくと、自分に合った返済方法を選びやすくなります。頭金を支払ったり保証人を用意したりすると、ローン審査に通りやすくなります。ローンの返済方法が少ないと、月々の返済額が多くなくなります。ローンを組む際は月々の返済額が無理のない金額に設定されているかどうかを確認するようにしましょう。
ローンの返済は、個々の収入や将来設計によって自由に決められます。中古車ローンの返済中に後悔しないためにも、自分に合った返済方法を選びましょう。
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まとめ
中古車ローンを組む場合、金利や借入先のメリットやデメリットを考えて組む必要があります。例えば、金利の高さで購入金額は大きく異なります。ローンを組む際は、自分の経済状況を考慮して、金利の下がる時期や金利がお得になる時期を狙うようにしましょう。
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